代表取締役 兼 CEO 十河元太郎/取締役社長 兼 COO 辻井勝人
デジタル技術が与える影響
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大やロシアのウクライナ侵攻といった世界の価値観を変容させるイベント、地球温暖化に伴う異常気象や世界レベルでの人口爆発と対して先進国での少子高齢化や人口減少等の社会課題、こういった予測や対処が大変困難な世界であるVUCA時代において、我々企業が提供すべき価値においても同じく革新的な変化や進化が求められています。
その革新的な変化や進化を可能とする手段/武器として注目されているのが、5G、クラウドといった強力なインフラ技術をベースとしたIoT/AIといったデジタルツールであり、これらを活用することで実現する企業価値の革新的な変化や進化がDXの真意といえます。
経営ビジョン(DXビジョン)
これまで、協和テクノロジィズは、お客様と共に創業より70年を超える長きに亘り、鉄道や消防/防災といった社会インフラ事業を中心に、その事業を支える通信インフラの設計から構築、保守までを事業のコアとして専心して参りました。
これまでお客様と共に築き上げてきた「技術力・現場力・創造力」と、最新のAI・IoT・ソーシャルICT技術を組み合わせることで、変化の激しいVUCA時代においても、お客様に対して目の前の課題解決だけではなく必要とされるDXをサポートすることができる企業であることを目指しています。その結果として、これからの新しい時代への社会DXに少しでも貢献できる企業、そして感動をもたらせる企業でありたいと考えております。
我々はDXビジョン「ICTとそれを支える現場の力で、社会や人々の生活をもっと元気に便利に」を実現すべく、お客様へ新しい価値と感動をご提供できる会社になることを目指して参ります。
当社におけるDX取り組みの方向性
当社には既に長年にわたり現場の通信/ITインフラ事業で得られたお客様の現場の様々な情報/データが蓄積されています。これらを統合し、当社がこれから強化する“デジタルマーケティング機能”で、お客様に関する全ての情報(現場データ、コミュニケーション履歴他)にマーケット情報、技術トレンド情報と合わせ分析することで、お客様が目指すべきDXの姿を描き、付加価値提案を推進して参ります。
当社は現在の強みである「通信/ITインフラを支える現場力」をお客様のDX推進につなげるべく、DX実現に最適なソリューション、インフラまでトータルに提案します。
当社におけるDX戦略
1)データ活用による新たな価値創造への挑戦
- 当社ではクラウド上に新全社情報システム(KINGS X)を導入し、従来データ化されていなかったプリセールスから受注後の現場データ、成果物等の案件情報、それに付随するお客様とのコミュニケーション履歴等、社内に点在するあらゆる情報のデータ化・統合化を図って参ります。(令和6年度<2024年度>完成目標)
- 本システム導入により、経営層、管理者、現場担当者がそれぞれ必要なタイミングに必要なデータへのアクセス、分析が可能となり、協和テクノロジィズ全体でデータに基づいたお客様への新たなバリュー提供を目指します。
2)お客様の特性にあったDXトータル提案の推進
- 当社は、自社で培った情報のデータ化、データ活用のノウハウに加えて、長年現場で培ってきた経験をもとにお客様の業種特性を考慮したDXソリューションを整備し、お客様のDX推進をサポートします。
- さらに当社の強みである“社会インフラの事業通信/ITインフラを支えてきた技術力”をさらに進化させ、セキュアで安心・安全なDXを支えるインフラの設計・構築も含めトータルでお客様に提案して参ります。
3)安全・安心なまちづくりへの貢献
- 急速な都市化・グローバル化や地球温暖化に伴う異常気象による豪雨、水害、土砂災害といった災害リスクなど、安心・安全な街づくりは喫緊の課題です。当社は都市インフラの様々な課題をICTの力で解決して参りました。これからのより持続可能な豊かな社会に向け、当社は都市インフラ全体のデータ活用やデジタルによる課題解決に貢献します。
DX推進体制
当社は2021年11月1日にDX戦略推進プロジェクトを立ち上げ、本プロジェクト活動を中心に戦略を実現して参ります
<推進体制基本方針>
- DX戦略を実現するために部門横断型で「DX推進プロジェクト」を設置
- 総責任者は取締役社長
PJメンバーは事業ラインから選抜
<人財育成施策>
■全社員のDXリテラシーの向上
- 当社オリジナル教育「DX塾」をメニュー化。
現場中核社員全体に受講促進 - 社員全体にDX検定(日本イノベーション融合学会主催認定)受検を推奨
■コンサルティング人財、DXテクノロジー専門人財の育成
- コンサルスキル向上を図るためにビジネスコンピテンシー診断実施し、スキルの可視化を推進
- DXテクノロジー専門人財育成に向けた資格取得促進
DX推進に向けた環境整備
<ITシステム活用整備計画>
当社では予算配分を攻めのITシステムにシフトしており、その投資額は年間売上1%に増大させております。
現在、当社ではDX戦略実現の礎となる「新全社情報システム(KINGS X)」の導入に取り組んでおり令和6年度完成に向けて開発を進めております。<DXテクノロジー専門人財育成>
当社のDX戦略実現に向けてテクノロジー資格を全社奨励資格として位置づけ、取得促進を推進しております。
DX戦略推進達成状況の指標と進捗
当社は令和6年度までにDX推進によって目指す姿を実現するため、以下の目標を掲げております。<新全社情報システム構築>
- 新基幹システム「KINGS X」令和6年度稼働
<目標売上比率>
- DX関連売上比率:令和6年度までに当社売上全体のうち3割とする
<DXテクノロジー専門人財の育成目標数値>
- クラウドエンジニア(フルスタック):30名
- セキュリティエンジニア:4名
- データサイエンティスト:2名
<コンサル人財育成>
- デジタルマーケティング営業部隊:20名